山由のフッ素樹脂
コーティング

フッ素樹脂コーティング
  • 山由のフッ素樹脂コーティング

    当社のフッ素樹脂コーティング事業は1985年5月、今まで外注してきたフッ素樹脂コーティングを自社でやれないかという提案から始められました。当時は内製化による納期の短縮が主な動機でしたが、現在は様々な品種に対応できるようになりました。機器の製作からコーティング、再コーティングまでを自社工場で行うことでお客様のご要望に細やかにお答えできること、それを実現する設備と人員が揃っていることが、当社のフッ素樹脂コーティング事業の強みです。

    フッ素樹脂コーティングの種類

    当社では主に下記のフッ素樹脂コーティングを取り扱っております。

      耐熱温度 非粘着性 撥水性 すべり性 耐薬品性 電気絶縁性 耐候性
    PTFE ~260℃ ×
    PFA ~260℃
    ETFE ~150℃
    FEP ~200℃
    変性タイプ ~220℃

    スライドでスクロールできます。

    耐熱性 他の合成樹脂と比較してかなり熱に強いです。
    非粘着性 コーティング表面は物質がほとんど付着しません。
    撥水性・撥油性 コーティング表面は油や水を強く弾き、濡れることがなく、汚れも簡単に清掃できます。
    すべり性 フッ素樹脂は摩擦係数が低く、適度な負荷がかかる摩耗に対して比較的強いです。
    耐薬品性 フッ素樹脂そのものは薬品に侵されることがほとんどありません。
    電気絶縁性 電気抵抗が非常に高く、絶縁材としても利用できます。
    耐候性 紫外線による劣化が起きにくく、屋外でも使用できます。

    フッ素樹脂コーティング加工法・工程

    1. お打ち合わせ
      お品物(母材)の詳細・ご使用用途をお聞かせいただき、適切なコーティングの種類などを提案させていただきます。そのお打ち合わせ内容をもとにお見積りさせていただきます。
    2. 受入
      お預かりした母材に問題がないか検品します。状態によってはその都度お打ち合わせさせていただきます。
    3. 脱脂・空焼き
      母材の油脂や付着した汚れを除去するために焼成炉で空焼きをします。炉の中の温度は400℃以上になるため、母材が熱に弱いものであると熱変形が起こる場合があります。問題となる場合には事前にご相談ください。
    4. ブラスト処理
      アルミナを高圧空気で吹付けて空焼きによる残燃物を除去するとともに、母材表面に非常に細かい凸凹を作り、フッ素樹脂と母材との密着力を高めます。
    5. プライマー塗装
      フッ素樹脂そのままでは母材とくっつかないため、接着剤的な役割をするプライマー塗装を行います。母材の材質やフッ素樹脂塗料の種類でプライマーを使い分けます。
    6. トップコート塗装
      フッ素樹脂塗料をエアースプレーもしくは静電粉体塗装装置により塗装していきます。塗装後、再び焼成炉で焼付をします。厚いコーティング膜を形成する場合は指定の膜圧になるまで繰り返し塗装と焼成を行います。
    7. 検品・出荷
      お品物がお客様のご要望のとおりに完成しているか、検査を行ないます。また、薬品の使用を想定しているお品物の場合は※ピンホールがないかを確認します。その後、お品物に傷がつかないよう丁寧に梱包し、お客様のご指定日に出荷致します。
    ※ピンホールとは

    フッ素樹脂コーティングにはどうしてもピンホールが発生してしまいます。これはコーティング表面から母材までの小さな貫通穴です。ピンホールがあると水分や薬品などが浸透し、母材に腐食が発生、最終的にはフッ素樹脂コーティングが剥がれてしまいます。調理などでの使用ではあまり問題になりませんが、腐食性のある薬品の使用が想定される場合では、コーティングの寿命が著しく短くなってしまいます。そこで、繰り返し塗装を行うことで適切な膜圧を形成し、ピンホールレスの状態を作ることによって母材を保護します。

    山由の耐熱カラー塗装

    フライパンなどの調理器具やカップ、機械部品などの外側面・外底面への塗装も承っております。カラーは黒・白・赤・黄・紺の5色からお好みでお選びいただけます。当社では全ての塗料に食品衛生法適合のものを使用しており安心してお使いいただけます。


    (注1:カラー塗装部分はフッ素樹脂コーティングではありません。フッ素樹脂コーティングと同じ効果は得られませんのでご注意ください。)

    (注2:カラー塗装部分の耐熱温度は250℃になります。ですので、PTFE系やPFA系といった耐熱温度260℃のコーティングを施工している場合でも、250℃以上で使用するとカラー塗装部分が焦げてしまいますのでご注意ください。)


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